38話 変えてしまうことを恐れずに
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「神託の盾の連中が、タルタロスを盗もうとしやがったんでな」
「奴ら、街にも向かったみたいだけど、タマラたちは……」
街にも、と心配そうな表情を浮かべてルークらを見る。そのルークたちは最後まで街に残っていたルーチェを見る。一同の視線を集めた彼女は無言で目を閉じた。不安が的中したのか、まさか……!?と目を見開くヘンケン。そこに、新たな気配。
「呑気に立ち話をしていていいのか?」
港の入り口からの声に反応するより速く、その主が放った譜術で吹き飛ばされた。痛みに顔を歪めて立ち上がるとそこにいたのはヴァンとスピノザ。
「スピノザ……!俺たち仲間より神託の盾の味方をするのか!」
「……わ、わしは……わしは……」
ヘンケンがヴァンの後ろに隠れるように立つスピノザを睨みつける。自分かしたことが後ろめたいのか、視線は合わせずただわしは、と繰り返す。
「ん、おまえは……ルーチェか」
ルークとジェイドの間に立つルーチェに気付いたヴァンが珍しく驚きの表情を見せる。
「やぁ、初めまして。ユリアの末裔」
言葉の割に何の感情なく挨拶をする彼女にヴァンが少し眉を寄せる。
「閣下!?」
「失策だな、リグレット」
息を切らしながら港へと駆け込んで来たのは真咲によってどこかに飛ばされたリグレット。そのリグレットが譜銃を構える前にジェイドが素早く譜陣を展開させ譜術で吹き飛ばす。
「ルーク!いけません」
「どうして!」
リグレットが吹き飛ばされたのを見てルークがヴァンの側へと駆け寄ろうとすると、ジェイドが声を上げて制す。
「君らは時間がないんだろ?」
「彼女の言うとおりです。今、優先するのは、地核を静止することです」
タルタロスへ行きます。とジェイドが言えば、ルークは舌打ちしタルタロスのほうへと振り向く。その瞬間を狙ったヴァンの攻撃をルークの代わりにアストンが受ける。