38話 変えてしまうことを恐れずに
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「待たせたね」
「うおぉっ!?」
もうすぐ港へと着く一同の前に現れたルーチェ。先頭を走っていたルークが立ち止まり声を上げる。
「真咲……じゃないんだよね?」
「話は後です。今は一分一秒でも早くタルタロスへ乗るべきです」
ルーチェを見てアニスが控えめに訪ねる。だがすでに狼煙は上がった。立ち止まるわけには行かない。確かにと皆、頷き港へと再び走り出す。
「説明お願いしますよ」
「わかってる。だからまだ"私"なんだよ」
そのまま港へ入ると白い煙が充満していた。数メートル先が見えない。
「まずい!姿勢を低くして鼻と口を塞ぎなさい!」
ジェイドの忠告に一斉に地に伏せる。ルーチェとジェイドだけが口元を手で覆い立っていた。
「な、なんだ!?」
「これは譜業の催眠煙幕だわ」
一人遅れてルークも地に伏せる。ティアの言葉を聞き周りをよく見ると、港を制圧に来ていたと思われる神託の盾兵が倒れていた。
「くっ、なんとか中和できないのか?」
「譜術で吹き飛ばします」
譜陣を展開させ、風を起こし充満した煙を消し飛ばす。なんとか息ができるなと、ルークたちは立ち上がる。
「でも、ねむいですの……」
「ふぁ……私も……」
アニスとミュウは今にも瞼が落ちそうになる。目を擦り必死にその眠気に耐える。
「よかった。あんたたちまで寝ちまわなくって」
「やっぱり小さい子の方が効きが速いわね」
倒れた神託の盾兵以外、誰もいないかと思ったら物陰からヘンケン、キャシー、アストンの三人が出てくる。三人は申し訳なさそうに眉を下げる。
「まあ、ではこれは皆さんの仕業ですの?」
口元に手を当てて驚くナタリア。倒れてるのは神託の盾兵。誰がやったのかと思えば彼らがやったと言う。