38話 変えてしまうことを恐れずに
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それは未来を変えること
わかっているからこそ
躊躇いがある
それでも
黙ってみてるなんて出来ない
「おお。タルタロスの改造は終わったぞい」
シェリダンへと戻った私たちを迎えてくれたのはイエモンさんとタマラさん。さすがだな、と笑顔を浮かべるルークにイエモンさんも年寄りをなめるな、と少しふんぞり返るように胸を張る。
「あとはオールドラント大海を渡って、アクゼリュス崩落跡へ行くだけさ。そこから地核に突入するんだよ」
「ただ注意点がいくつかあるぞい。作戦中、瘴気や星の圧力を防ぐため、タルタロスは譜術障壁を発動する。これは大変な負荷が掛かるでな。約130時間で消滅してしまう」
時間との戦い。それを考えるならこの街から港へ向かう時間も無駄に出来ない。もちろん、それだけじゃない。この後起こる悲劇を……食い止めねば。未来を、シナリオを変えてしまう事にはなる。でも、死んでしまうとわかっていて無視する事なんてもっと出来ない。
「ジェイドさん。外にいます」
「……気を付けて下さい」
何をしに行くなんて言ってないのにな。まあ、私が一人で居なくなるときはそう言うことだとわかってくれてるんだろうけど。危険なことはなしないという約束。上手く行けば、すぐ終わる。きっと、ううん……上手くいかせなきゃ。
「はい」
まだ話をしているルークらには気付かれないようにそっと集会所を出る。街の入り口が見えるように宿屋への梯子を登る。姿を見られるわけには行かないから少し隠れて。
「……杖よ」
おいで、そう念じれば手の中に身の丈ほどの杖は現れる。首を街の入り口へと向ければこちらへと向かってくる軍勢。キムラスカでもマルクトでもない。私たちを邪魔だと認識した彼の軍勢。