37話 過去を許し平和へと
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「で、本当の所はどうなんですか、真咲?」
一番後ろに並んで座っている。前に座っているイオンとアニスには聞こえない程度の小声で問われる。
「近況報告は嘘じゃないですよ」
と言ってもジェイドとの関係について聞かれて冗談の告白をされたんだけど。それも近況報告ってことで纏めてしまおう。下手に言って機嫌を損ねたくないし。
「一応、先に言っておきますね」
空気が悪くならないことを祈りつつ口を開く。これに関しては完全に黙ってると後が、ね。うん、いい加減学ばなきゃ。
「……この外殻大地降下作戦は、簡単にはいきません。だから……私は動きます」
何もしないでいることは出来ない。少しでも被害が少なくなるならこの力を存分に振るいたい。これからの為に誰かが犠牲となって欠くのは嫌だ。偽善者とエゴとも言われようとも引き下がれない。
「止めても無駄ですね」
「はい。ちゃんと陛下にも許可を得ましたから」
言ってから後悔。止められたときに言えばいいものをここで言ってしまったからジェイドの顔が一瞬にして不機嫌になる。私が座るのはいつも通りの奥の座席。逃げ場はない。
「嘘吐きな子ですねぇ」
「べ、別に嘘は……」
ジェイドがこちらへと身を乗り出したから押し退けようと手を出したけど何の意味はない。前にアニスとイオンがいることも構わず、音もなく唇を塞がれた。驚いて声が出そうになるのは何とか止めて。
「見られたらどうするんですか!?」
あくまで小声で。怒鳴りつけそうにはなったけど僅かな理性がそれを思いい止ませる。
「私は構いませんよ。見せつけることくらい」
「私は嫌です!」
さすがに人に見られるのは恥ずかしい。それがアニスだとどうからかわれるかわからない。いや、訂正。とことん突っ込まれる。ルークとイオンに至っては教育に悪い。自分の墓穴掘りに嫌気がさしてくる。