37話 過去を許し平和へと
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「アイツがもたもたしてんなら俺がもらい受けようと思ってたからな」
「ああ、そういうことですか」
普通に会話するように言ったピオニーに私も普通に返す。よくよくその言葉の意味を考えてみて、あはははと笑う表情がピタリと固まる。今、何と言いましたこと?
「ええーっ!?へへへ、陛下!今なんて!!」
「おまえを俺の物にするったんだ」
いやいやそんな簡単にかつあっけらかんと言われるとまた、ああそうですかって言ってしまいそうになる。何をどうやったらそう言う事になるのやら。ジェイドだけでも驚きだと言うのにここ数日でガイとピオニーまでって。
「モテ期到来!?」
「ははは、面白い奴だなぁ」
一人顔を真っ赤にして頭を抱えて叫び散らせば、腰に手を当てて楽しそうに笑うピオニー。私としては笑い事ではないんだけど。そんな話なら、ジェイドを呼ばないのもわかるけど、けどね。
「からかわないで下さい!」
この世界の人たちは自分たちが如何に顔がいいのかわかってない。冗談でもドキドキする。やっぱりジェイドとピオニーは何だかんだと言っても幼なじみの親友だ。質の悪いところがそっくりだ。
「半分冗談で半分本気だ」
「うぅ~だから遊ばないで下さいよ……」
この時間がないという時にこの人は何が言いたいのだろうか。私をからかって遊びたいったらジェイドに報告してお仕置きでもしてもらおうかな。
「まあ、そう怒るな」
「誰が怒らせてるんですか?」
この自由奔放さがピオニーなんだろうけど。私としては疲れる。これから動かなきゃいけないのに疲れさせないで欲しい。
「おまえら無事くっついたならおまえに頼みがあってな」
さっきまでケラケラと笑っていたと思ったら、今度は真剣な表情。真っ直ぐと見つめられ、思わず息を飲む。ここからが本題と言わんばかりのピオニーを私も彼へと体を向き直す。