36話 手を取り合う時
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「さあ。これでアルビオールも元通りです」
ティアの譜歌によって眠り倒れたライナーの懐から飛行譜石を取り出し笑みを浮かべるジェイド。
「……なんか、あくどい気がするんだけどよ」
「まあ、多分気のせいじゃないと思うぜ」
説得を諦めて強硬手段に出たこと罪悪感を感じるみんな。ただ、イオンの良心が痛みますって言葉がそう感じられないのは私だけなのかなぁ。
「まーまー、背に腹は代えられないし」
「非常時よ。行きましょう」
この二人くらい割り切った方が今はいいのかも。躊躇してる暇もないし、傷つけるよりはいいだろう。
「アルビオールが飛べないことには話し合いも出来ないから、今回はよしとしよ」
「……そうだな。そのために来たんだしな」
ぽんぽん、と背中を叩くと納得したルークは頷く。昔のルークならいいじゃねぇか、何でも。とか言いそうだけど、今じゃこの中の誰よりも良心的になったもんね。
「これで後はアルビオールを使って、伯父上たちを運べばいいんだな」
ライナーには申し訳ないと思いつつ、神託の盾本部から脱出し教会の外やとやってきた。
「その前に提案があるんですか」
街の外へと足を向けようとするとイオンがみんなを止める。なんですの?とナタリアが問うとイオンは全員に視線を向ける。
「平和条約締結の際、キムラスカとマルクト、そしてダアトも降下作戦について了承は出来ています。ですかケセドニアは自治区であって国家ではないために……」
「蚊帳の外ですね」
ケセドニアは両国を跨いで存在している。当然両方の国民も暮らしている。生粋のケテルブルク生まれで育った人はどちらでもないのかもしれない。両国と争っていたわけじゃないから条約締結時にいる必要はない、けど。でもその席で降下の話をするのであればまた別話。