36話 手を取り合う時
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「みんなと一緒に行くって決めたし、ルークの成長を見届けるって決めたんだから」
「……真咲」
この先の全てを出来ることなら見届けたい。私が関わって何が変わるのか。もう……ううん、初めから傍観者じゃないんだもん。そして、一番運命に翻弄されたこの少年の未来も見届けたい。見届けなければならないって私の中の何かが言ってる。
「本当に大丈夫ですの?」
「ここから引き返す方が大変かもよ」
出てきたところを待ち伏せ…なんて事がないとも言えないよ?と言うとそれもそうかもと納得された。まあ、それはないんだけど、たぶん。
「でもでも真咲ってすぐ我慢するしぃ」
「そうね」
あーうん、信用ないね。自業自得だから仕方ないけど。あれくらいはって思うのは私だけ?いやいや、みんなも結構我慢強いって思うけど。まだまだ隠し事してるのお姉さんは知ってるんだよ。何故私だけ……
「日頃の行いです」
「人の心を読まないで下さい。それにジェイドさんより善良に生きてます」
そう言う意味じゃないのはわかってるけどそこはあえてそう言った。だってこのままだと多対一で負けるもん。
「じゃあ、アニスが私と手を繋いでくれる?」
でもぉ、とまだ納得しないアニスに手を差し出す。人の温もりって安心できるし、わかりやすいでしょ?って笑えば、しょうがないなぁとこの手を握ってくれるアニス。
「真咲はアニスちゃんがいないと駄目なんだから」
口ではそう言うけど顔が緩んでいるアニス。可愛いなぁ、もう。こうして手を繋いでるだけで、安心する。その気持ちはアニスも一緒だといいな。いつか来たるその時に、この感情を思い出して欲しい。アニスもみんなも……ね。
「じゃ、行こうか」
私とアニスは手を繋いだまま飛行譜石の在処を知っているだろうライナーを捜しを続きに戻った。