5話 反撃の烽火
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「でも、このまま大人しくしていれば、戦争が始まって多くの人が死ぬんです」
「今はここが私達の戦場よ。戦場に正義も悪もないわ」
ジェイドの言葉にティアが続ける。軍人の二人には当たり前のことでもルークには当たり前ではなく納得のできないことなのだ。
「私にはどっちが正しいかはわからないけど…でもここにいても何も始まらないよ?」
だからここから出よう、ルークの視線の高さに合わせて言い、彼の手を握る。緑色の瞳はまだ恐怖で揺れているけど、ゆっくりと頷いた。
「――それでどうしますか?ルーク」
ルークに決断を促すジェイド。私の手を握ったまま、立ち上がるルーク。
「…戦う。俺も戦う」
完全には決心はついてないんだろうけど、今はこれが精一杯なんだよね。
「分かりました。戦力と数えさせていただきます」
ポケットから何かを取り出し、格子の外に向かって投げる。それが何かに当たり、格子を作動させている譜業装置を壊した。ジェイドは部屋の外に出て、伝声機に向かう。
「――”死霊使いの名によって命じる。『骸狩り』始動せよ”――」
彼が伝声機でそう言うと、タルタロスは激しく揺れた。
「うわぁっ」
「きゃっ」
「のぉっ!?」
その大きな揺れに踏ん張りきれず、それぞれ声を上げて床に倒れる。私にはティアみたいに可愛い声なんて出せなかったよ。
「何があったんだ?つーか今、変な声しなかったか?」
立ち上がり、ルークが辺りを見回す。それ以上何も言うなよ、ルーク。