35話 共に見る世界に
夢小説設定
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「酷いですぅ」
「酷いのはあなたでしょう?」
そりゃ先に嘘を吐いたのは私だけど。私だけど知ってたら言ってくれれば私はこんな苦労しなくてよかったのに。
「あなたの口から聞きたかったんですよ。それで、ガイとは何を話してたんですか?」
忘れてた。これと関係してるって言ったのは私だった。でも、いいのかな言っても。
「その……ガイに告白されて。されたけどガイは私はジェイドさんが好きなんだろって言われて、否定できなくて……」
あの時の会話をしどろもどろに話す。結論として断って悪いと思うなら告白しろと言うこと。騒いだのはガイが私を年下扱いしたからで。
「癪ですがガイに感謝しなければいけませんね」
「ですね」
ガイが私に告白してくれなかったら私がジェイドに告白することはなかっただろう。口説き続けられて落ちるかは別として。
「真咲」
名を呼ばれて、何ですか?と顔を上げると、小さくチュッと音を立てて触れる程度のキスをされる。あまりに唐突で、一瞬何が起きたかわからなくてぱちぱちと瞬きをする。何をされたか理解すると顔に一気に熱が帯びる。
「愛してます」
この人には勝てない。何をどうしたって勝てやしない。彼を好きになった時点で私の負けなんだから。悔しいけど側にいてくれることが嬉しくて心地よくて私からは離れられない。
「離さないで下さいね?」
「言ったでしょう?手離す気はないと」
私から抱きつくと抱き締め返してくれる。そう言えば言われたっけ。と思いながらも体中に感じる温もりに浸っていた。募りに募って弾けた想いは止まらない。止まらないの。
伝えられた想い
伝えた想い
正直になった心は軽く
喜びに満たされた