「質問を変えましょう。ガイと何を話していたのですか？」



どちらにしても彼の問に答えるという事は私がジェイドに告白をすると言うことで。素直になってみようかな、なんていざ思うと心臓がうるさいくらいバクバクいって、上手く呼吸も出来ない。ただ『好きです』と一言言うだけにどれだけ勇気がいると言うんだろう。そう思うとジェイドやガイは凄い。二人ともまあなんて言うか……それでも気持ちを伝えると言うことは難しいのに。



「……もし」



どう伝えよう。いっそこの場から逃げてしまいたい。でも逃げたら彼との間に溝が出来てしまい修復が出来なくなってしまうかもしれない。



「もし、私が……ジェイドさんに酷い嘘を、吐いてると言ったら、あなたはどうしますか？」



卑怯な言い方。でも、あの日から罪悪感が消えない。嬉しかった。本当は凄く嬉しかったのに……素直になれなかった。あなたを傷つけた。それに変わりはない。あなたは……許してくれますか？



「嘘、ですか」



互いに向き合い見つめ合う。もう後には引けない。今言うべきじゃなかったかもしれないと思いつつも止められなかった。私の今の言葉を彼はどう取るか。



「まあ、内容によりますね。ですがそれは私の質問に関係あるのですか？」
「……あり、ます」



玉砕覚悟。で行くしかないかな。口説くとか言われたけど、あんな事をした私を受け入れてくれるのか正直自信ないし。と言うより未だ彼が私を好きだと言うことを信じられない。



「私は、あなたに大きな嘘を吐きました」



なんだか泣きそう。それこそ卑怯だというのに。自分が悪いのにそうしてしまったことを今になって後悔してる。たとえ一分後に消える命でも、その瞬間まで側にいて欲しいなんて思った時点で私の負けなんだから。今はただ、全てを告げよう。どんな結果が待ってても。