35話 共に見る世界に
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「ナタリア殿下……!お戻りになるとは……覚悟はよろしいでしょうな!」
城のへと向かいナタリアとルークの姿を見た兵士が驚きの声を上げた後、すぐに声音を低くし捕獲しようと動こうとする。けどイオンが一歩前へ出て待ちなさいと凛とした声でそれを止める。
「私はローレライ教団導師イオン。インゴベルト六世陛下に謁見を申し入れる」
相手がイオンとわかると兵士は慌てて姿勢を正す。が、周りにいるのがナタリア、ルークにマルクト軍人であるジェイドと私をちらりと順に視線を向ける兵士。
「連れのものは等しく私の友人であり、ダアトがその身柄を保証する方々。無礼な振る舞いをすれば、ダアトはキムラスカに対し、今後一切の預言を詠まないだろう」
「導師イオンのご命令です。道を開けなさい」
導師であるイオンにキムラスカの民には預言を詠まないと言われれば逆らうわけにはいかない。これで拒否すればこの兵士の首が飛ぶだろう。アニスが退くように手を横に振れば、渋々ながらも兵士たちは扉の前から退く。ある意味脅迫にも近いセリフだけど形振りは構っていられない。
「行きましょう。まずは国王を戦乱へとそそのかす者たちに、厳しい処分を与えなければ」
私たちへと振り返りるイオン。そそのかす者……それは言わずと知れたアイツだけ。
「……ナタリア、行こう。今度こそ、伯父上を説得するんだ」
「ええ!」
兵士によれば陛下は今私室にいるらしい。城の中へと入り陛下の私室へと足を向ける。
「真咲、どうかしましたか?」
「うーん、と。私が何を言っても驚かないで下さいね」
先を歩き出してみんなを見つめていると動かない私に声を掛けるジェイド。けど私が人差し指を口元に当ててそう言うと、はい?と目を丸くする。内緒でーす。たまには可愛らしく言ってみて、みんなを追いかける。