35話 共に見る世界に
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「すみませーん」
一応ノックをして中に入る。けど誰もいなかった。あれ、人いなかったっけ?と思いながら部屋の中を見回すけどやっぱり見当たらない。うーん、と少し考えた末、いたらいたらでと結論を勝手に出して梯子を登っていく。一番上まで行き外へと出るけどここにも誰もいない。ここ、確かアニスがいなかったっけ?上には誰かいると思ったけど。それに許可なく登っちゃったけど大丈夫だったかなぁ。今更だけど。
「まっ、いっか」
いないものはいないということで。ロケット台の屋上からシェリダンを一望する。画面では見ることの出来なかった景色が一面に広がる。日も暮れかけてきたというのに、ドックの方ではたくさんの人が忙しなく出入りしていた。め組とい組にシェリダンの人たちが一生懸命タルタロスを改造してくれている。先のことはわかってる。でも、私の知っているとおりになるのか、不安がないわけじゃない。
「……それでも」
進む足を止めるわけにもいかない。ナタリアは大丈夫。今は一人で海を眺めているのが見えた。ルークが側に行き一言二言交わしてか、ルークは宿の方へと戻っていく。
「他のみんなは……見当たらないか」
全部が全部ゲーム通りじゃないのかな。まあいいかと思い私は屋上の端に腰を下ろす。ベルケンドで合流してからここまで穏やかな時間はなかったしな。一刻を争うけど、今は何も出来ないし少し、のんびりしたいな。落ち着いて考える時間もなかったし。
「……預言と、千里眼。同じであって違う力」
どちらも未来を知ることが出来る。でも力の元は違う。ルーチェはそれを使ってユリアとは違う未来を見た。その時なのかな、私の存在を知ったのは。時間があれば、あの部屋でルーチェの日記か何かないか探したいな。私の体がこうなることもそれがなんとかなることもずっと知ってたんだよね。一人で、抱えてたの?