34話 導きの標
夢小説設定
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「みゅう、みゅみゅみゅう~!みゅうみゅう!」
意識を取り戻し、また暴れ出しそうなユニセロスの前へと出て説得し始めるミュウ。緊迫してるところなんだけどやっぱり可愛い。ミュウの言葉を聞いてか、ユニセロスはミュウに何か言ってるようでミュウが更に返している。
「……ユニセロスさんは瘴気が嫌いですの。それで、瘴気が近づいてきたから苛ついて、思わず襲ってしまったそうですの」
通訳してくれたミュウの言葉を聞いてみんな首を傾げる。
「瘴気?この辺に瘴気なんて出てないぜ」
「でもユニセロスさんは、ティアさんが瘴気を吸ってるって言うですの」
寧ろこの辺りの空気は綺麗じゃないかと辺りを見回す中、ミュウの次の言葉にティアが体を強ばらせる。それを、彼が見逃すわけもない。
「思い当たる節があるのですか?」
「い、いえ……私ではなく真咲なのでは?」
前に瘴気を吸ってましたし、と誤魔化すようにフーブラス川での出来事を思い出して言う。唯一そのことを知らないナタリアにイオンが説明する。正直、私自身も現在進行形なんだけど。
「よくわからないな。真咲のことはともかく、ティアが魔界生まれだってことに関係してるのか?」
「あ、いっちまったぜ」
私ではなくティアを名指ししたのだから何か理由があるのかと考えるが、ユニセロスは甲高い鳴き声を上げて去って行ってしまった。
「今のはティアさんへのお礼ですの。怪我を癒してくれてありがとうって言ってたですの」
「そう……」
そう言われてもユニセロスの言うことが離れないのだろう。その返事には元気はない。何か勘違いしてたのだろうとナタリアが言うとそうだな、とみんなも頷く。ルークの冗談には、じろっと睨みつけるティアに先を急ごっか。と手を引けば、そうねと小さく笑みを浮かべてくれた。