34話 導きの標
夢小説設定
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「前に来たときには、セフィロトらしき場所はなかったと思ったけどな」
「あの時は夜だったから、見落とした場所があるのかも知れないわ」
少し足を進めると、先頭を歩くルークが辺りを見回しながら言う。以前にここに来たときのことをティアも口にすれば当然言うか、アニスの目がキラリと光る。これが怖いからダアトではあれが見られなくて本当によかった。
「あれぇ?夜中に二人でこんなトコにきた訳ぇ?あ~やし~い」
「……んまあ、ルーク!あなた、ティアとそんなことになっていましたの!?」
厭らしく目を細めて、口元はニヤリと口角を上げて笑うアニスの言葉を真っ先に真に受けたのはナタリア。そんなことにって……わかってて言ってるよね。天然ナタリアだから些か不安だけど。
「ちょ、ちょっと待て!なんでそうなってんだよ!そうじゃなくて、前にバチカルから飛ばされた時に……」
「ありえないから」
突き出した両手と首をこれでもかってくらい横に振る。その顔は少し赤くて一生懸命に弁明しようとするけど、それを遮ったと言うかバッサリ切ったのはティアの一言。そして先を歩き出してしまった。
「何してるの?行きましょう」
スタスタ更に先に歩き出してしまう。先に行ってるのはティアなのに私たちが置いてかれたような感じになってしまい、唖然として彼女の背中を見つめる。
「……なんかむかつく」
「きっつー……」
「そうですねぇ」
釈然としないのかぼそっと呟くルーク。まあ、気になる女の子にきっぱりと否定されれば面白くはないと思うけど、相手はティアだしね。でもこれはさすがにそう思ったのかガイは苦笑を浮かべるが、ジェイドは面白そうに笑みを浮かべて同意する。楽しそうだな。とガイからの言葉には正直に楽しんでますと答えるのだからある意味凄い。そしてどうして私はこの人が好きなんだろうとたまに疑問に思う。