33話 踏み出す一歩の勇気
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「とはいえこれだけでは気が済みませんね」
「きゃっ!」
今度は座る私を抱き上げ、そこへ代わりに座る。膝の上に私を乗せて。次から次へと何をされるんだと思うだけでパニックになる。
「愛してる」
耳元でそう囁かれ、頭がクラクラする。この人は私を殺す気なんだろうか。知らないとは言え、その一言で私がどれだけ嬉しくてどれたけ苦しいと思ってるだか。止めて……なんて言えない。もっと言って欲しいなんて身勝手な想いを抱いてるんだから。
「ただいま……ぬおぉっ!」
「た、助けて!ルーク!助けてぇ!」
ノックなしにがちゃりと開く扉。そこには買い出しから戻ったルークたち。これ何か以上されたら耐えられないと思った矢先にルークたちが戻ってきてくれたから手を伸ばして助けを求める。
「真咲!?大佐……何を…」
「ティア、ナタリア~助けてぇ」
「大佐!体調の悪い女性に何をなさってますの!!」
泣いているではありませんか!と怒鳴るナタリア。その勢いに負けてか、ジェイドから手を離す。私は立ち上がってティアに抱きつく。するとティアも冷ややかな視線をジェイドに浴びせる。
「……珍しいもの見たね」
「……ああ」
それからティアとナタリアから説教を一時間近く受け続けたジェイド。私の体を案じての休養なのにその私に何をしているんだと延々。ジェイドもやりすぎたと思ったのか大人しくその説教を受けていた。ただ思うこと。本当にアニスがこの場にいなくてよかった。からかわれるというレベルなんてきっと逸脱する。
誰かが傷つくとわかっていても
前へ進むために
その一歩を踏み出す
私に待ち受けるは
その為の―――