33話 踏み出す一歩の勇気
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「じ、ジェイド、さん?」
段々と私の座るソファーへと近づくジェイド。逃げ場のない私はただ背もたれに寄りかかるだけ。終いには顔の脇に両手が。左右に逃げることも出来ない……というかこの体勢って、ヤバいですよ?
「ちょっ、ジェイドさん?」
お仕置きって、これ?このあと何されるの、かなぁ。まさかとは思うけど。
「あなたはわたしがどれだけ心配したかまるでわかっていない」
その顔は真剣そのもので、心配させてるというのはわかっているけど、彼がどれだけそう思っていたかを計りしれていなかった。何度も痛む胸。自業自得なんだけど、私は自分の歩む道を止められない。これが、私なんだとしか今は言えない。彼の思いを無碍にしているのだから。
「そんなあなたにお仕置きです」
今度はにっこりと笑顔を見せる。ああ、また背筋に寒気が。その一挙一動だけで恐怖を覚えるのです。それだけでお仕置きとしては十分ですよ。ぷるぷると首を振るけど、言ったでしょう?ともう一度、綺麗に微笑み顔を近づけてくる。ちょっ!本当に何するつもりですか!?
「逃がしませんよ……」
目の前に迫るジェイドに目を開けて直視できなくてギュッと目を瞑る。顔に吐息が掛かる。それだけで顔に熱が帯びてくるのがわかる。
ちゅっ
音一つ無かった静かな部屋の中に小さな音。それと共に額に感じる柔らかくて温かなもの。一体何が起こったのかわからず、はへっ?なんて間抜けな声を上げてしまう。いやいやだって、えっ、ええ?
「これくらいにしておきましょうか」
すっと私から離れるジェイド。一体何をされたのか理解するのにどれだけの時間が過ぎたのか……ものの十数秒しか経ってないだろう。お仕置きと称してしたのは私の額へ自身の唇を落としたのだ。音はリップ音。離れてからの方が感触がリアルに感じて体中が熱くなる。