33話 踏み出す一歩の勇気
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「そんなことねぇよ。おまえ、子供だったんだろ?軍人が攻め込んできて、目の前でたくさんの人を殺されて、怖いって思うの当たり前だよ」
親友の嘆きにルークが首を振る。当時まだ五歳だったガイにはその光景は酷なものだっただろう。そういうものを知らない私には想像も絶する。画面越しの光景しか思い浮かばない私の方がきっと情けない。
「そうですわ。それなのに私、あなたが女性を怖がるの面白がっていましたわ……ごめんなさい」
知らないとは言えみんなでからかっていた。辛い記憶の原因で遊んで面白がっていたことをナタリアが謝るとアニスとティアも頭を下げる。
「……ははっ、何言ってるんだよ。そんなの俺だって忘れてたんだ。キミたちが謝ることじゃないだろ。気にしないでくれ」
がしがしと頭を掻き、ようやく笑顔を見せる。彼の見せた笑顔に、みんなにも笑顔が浮かぶ。
「ガイ、気分は?もう動けますか?」
「もちろん」
今度はシェリダンに向かうんだったよね。ヘンケンたちも心配だから急がないと。そう思ってた。
「六神将と鉢合わせては具合が悪い……ですが」
私が知ってるのとは違う台詞を吐くジェイド。あれ?と振り返ると、彼はこっちを見て微笑んでいる。あ……そうだったよね。うん、そうだったね。って、ここに滞在するわけにいかないんじゃ。
「今日一日くらいいでしょ。アニス、パメラさんに付いててあげなさい」
「えっ、でもぅ……」
まさかの言葉に私も耳を疑う。アニスも素直に受け入れられずに、ちらりちらりとみんなを見回す。
「真咲もまだ回復しきっていませんし、アリエッタによれば他の六神将は明日すぐに戻ってくると言うことはないようです」
ジェイドの言葉にみんな納得してしまいダアトで一泊することに。アニスとイオンは教会に、私たちは宿屋に。もう逃げるのはムリかなぁ。