33話 踏み出す一歩の勇気
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「今度はモースたちに捕まらないようにしないとな」
「モースはきっとまだバチカルにいる筈ですわ」
「気を引き締めていきましょう」
真っ直ぐ寄り道せずにダアトに来た私たち。ルーク的にはアッシュより先に見つけて捕まえたかったみたいだけど、時間的にこっちを急いだ方がいいと何とか了解してくれた。
「……ごめん。パパ、ママ」
「ん?パパ?パパって言ったか?」
俯いたアニスが呟いた言葉はルークに届いたらしく鸚鵡返しする。聞こえていたことに驚いたアニスは慌てて首を振り、パパたちに聞けば、六神将がどうしてるかわかるかもなぁ……と答えるとアニスの親は住み込んでるだったと頷いて納得する。そんな彼女の手をギュッと握ると目を開けてこちらを見る。
「真咲?」
「まだちょっと辛いからアニスが引っ張って」
そう微笑んで見せれば、アニスはしょうがないなぁ。アニスちゃんがいないとダメなんだからと、アニスの両親の部屋へと一緒に歩き出す。
アニスの両親から話を聞くとモースとラルゴとディストはバチカルへ、リグレットはベルゲンドにまだいると。シンクはラジエイトゲートに向かいアリエッタはアブソーブゲートから戻ってくる最中だと。今ならイオンを連れ出せると、今度はイオンの居場所を聞けば今は図書室から私室に戻ってる頃だろうと聞き、今度はそちらに足を向ける。
「皆さん!ご無事でしたか!……真咲も」
イオンの部屋にノックして入ると彼は机に向かって何かをしていた。声を掛けると私たちの姿に笑顔を向ける。
「イオンがアッシュを寄越してくれたおかげでな」
「アッシュもですけどイオン様も命の恩人です」
イオンがルークたちだけでなく私の方もお願いしてくれたおかげで私は何とか一命を取り留めた。あのまま放置されてたら確実に一人で死んでたはずだし。イオンが機転を利かせてくれたから、私は今こうしてここにいる。感謝の言葉しか浮かばない。