33話 踏み出す一歩の勇気
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「……何しよう……じゃないんだよね」
留守番はある意味好都合。このあとみんなの話を盗み聞きするスピノザを捕まえなくてはいけない。スピノザを捕まえることは物語にかなり影響があるけど、あいつのせいで多くの人が犠牲になる。最終的なことを考えると全てを責められないけど、誰かが傷ついていなくなるのは見たくない。これは私が勝手に決めたこと。
「とは言え一人じゃね。アッシュ、帰ってこないかな」
ここでのんびり待っていても仕方ないし、とりあえず外に出てみよう。もしかしたらいるかもしれないし。
「よっ」
……いくら体が万全じゃないからって言えこれじゃあババクサイよね。なんだけど、踏ん張って立たないと立ち上がれないんだもん。一日二日はまともに動けないかな。このあとは確かダアト。その後はタタル渓谷だと記憶してるから、それまでには何とか体の調子を戻さないと。
「……いないし」
参ったな。考えても仕方ないし、知事宅の方を気にしてるか。ここから見えるし、誰か入ればわかるはず。
「なにしてんだ」
「あ、アッシュ発見」
宿から出て少し知事宅の方へと向かおうとすると後方からアッシュが現れた。アッシュが戻ってきたということはもうスピノザが盗み聞きしてみんなが出てくるかと思ったらまだその様子はない。少しのズレが生じてるからかもしれない。
「何してるんだ。大人しくしてろ」
「いや、ね」
言うべきか言わざるべきか。前にアッシュは私の知る未来は知りたくないって言ってたしな。言わないほうがいい、のかなぁ。
「未来に、関わることだけど聞きたい?」
念のため確認だけは取っておこう。そこからどう出るかはアッシュ次第。アッシュがどの答えを選んでも私は止める方を選ぶ。もし止められたときの今後がわからなくなるけど、そこに関しては……ジェイドと要相談かな。