33話 踏み出す一歩の勇気
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「地核の揺れを止めるには、プラネットストームを停止しなくてはならない」
プラネットストームを停止しては、譜業も譜術も効果が極端に弱くなる。音機関も使えなくなる。外殻を支えるパッセージリングも完全に停止する。この先のことを考えてプラネットストームを止めるのにはそれ相応の代償が生じる。今まで当たり前だったものが全て使えなくなるのだ。ルークの打つ手がねぇじゃんか……の言葉にみんなが黙ってしまうのもわかる。
「いえ、プラネットストームを維持したまま、地核の振動を停止できればいいんです」
「そんなことできんのか?」
もしその方法しかないのなら何らかのリスクを背負わなくてはならない。けどジェイドはこの禁書にそのための草案が書かれていると本を見る。
「ただユリアの預言と反しているから、禁書として封印された」
知らぬ未来への可能性として予期していたのか、研究者として完璧な草案を残しておきたかったかはともかく、その禁書にはそのための方法は書かれている。ユリアの預言に反するから人目に晒させないように封印した。全てはユリア中心の世界だから、仕方ないの?それで世界が滅んでも。
「セフィロト暴走の原因がわからない以上、液状化を改善して外殻大地を降ろすしかないでしょう。もっとも液状化の改善には、禁書に書かれている音機関の復元が必要です。この街の研究者の協力が不可欠ですね」
方法はあれどもそれも一筋縄では行かない。そんな中、ずっと黙ったままのアッシュが口を開く。
「だがこの街の連中は、みんな父上とヴァンの息がかかっている」
「……ち、父上ぇ……!?」
たぶん本人は無意識に言ったんだろうけど、それに真っ先に反応したのはルーク。何でそんなに驚くのかわからないアッシュにアニスが、やっぱり貴族のおぼっちゃまなんだぁ、とからかうように言うとアッシュの額に血管が浮き出たのが見えた。