33話 踏み出す一歩の勇気
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「ジェイド!何かわかったのか?」
「はい。魔界の液状化の原因は、地核にあるようです」
禁書に書かれていたことを話し始める。
「地核?記憶粒子が発生しているという、惑星の中心部のことですか?」
「はい。本来静止状態にある地核が、激しく振動している。これが液状化の原因だと考えられています」
振動が原因……ならどうしてユリアシティのみんなは地核の揺れに対して何もしなかったと疑問を口にするティア。ルークが預言に詠まれてねーからとか?と口にする。それに対してジェイドが、それもありますがと続ける。
「一番の原因は、揺れを引き起こしているのがプラネットストームだからですよ」
「プラネットストームって、確か人工的な惑星燃料供給機関だよな」
前にティアから聞いたことを思い出し、彼女の方を見て確認する。それにティアは頷き、もう一度説明する。地核の記憶粒子が第一セフィロトであるラジエイトゲートから溢れ出して、第二セフィロトのアブソーブゲートから、再び地核へ収束する。きちんと覚えていなかった私にはこの説明は助かる。
「そういえばプラネットストームは、創世歴時代にサザンクロス博士が提唱して始まったのでしたね」
「ええ。恐らく当初は、プラネットストームで地核に振動が生じるとは考えられていなかった。実際、振動は起きていなかったのでしょう。しかし長い時間をかけて歪みが生じ、地核は振動するようになった」
どんなに先を見据えても2000年先まで保証することは出来ないだろう。そんなに長く生きていられないから確認する事なんて出来ない。ミリ単位の歪みが長年掛けて蓄積していけばいずれは強大なものとなる。サザンクロス博士も地核の振動を想定していなかったんですね。とアニスが腰に手を当てて言うと、みんなは小さく頷いた。