33話 踏み出す一歩の勇気
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「大佐。本当に大丈夫なんですか?」
私の大丈夫を信用してないのと、今回の処置を行ったジェイドに詳しいことを聞こうと言うんだろうけど。
「一概に大丈夫とは言えません」
「じゃあ!」
私の傍らに立つジェイドは眼鏡の位置を直しながらそう言うとルークが大きな声を上げる。落ち着きなさい。と軽く諫められて黙る。
「昨日話したとおり真咲はディストによって無理矢理、血中音素を増幅させられています」
無理矢理増やされたことにより暴走した音素を押さえるために特別な譜陣を##NAME1##を施しました。ただそれは一時的に音素の暴走を押さえるだけで治ったわけではありません。定期的に譜陣を施さなければならないのとその際に体に走る痛みを抑える痛み止めの薬も飲まなくてはなりません。
「真咲の体はどうなるんだ」
「今のところこれ以上はどうすることは出来ません。ただこれを施さないと命の保証もありません」
ジェイドの言葉にみんなが息を飲む。前もって聞かされている私とアッシュもだろう、は視線を逸らすだけ。
「真咲……死んじゃうのか?」
「ルーク。ジェイドさんが言ったでしょ?」
ちゃんと定期的に譜陣を施せば大丈夫だって。と彼の手を握る。素直に、うん。と頷くルークに笑ってみせればつられたかのように笑みを見せる。ちらりと視線をジェイドに向けそれ以上はと、目で合図すれば彼は一度目を閉じ私から視線を逸らす。あくまで今のところの話し。このことがあろうとなかろうと私の命はどれだけ残ってるのかはわからない。それはもっと前からわかっていたこと。みんなも忘れていること。だからあえて言わない。
「では次にイオン様から預かった禁書の話をしましょう」
本来の話しに戻す。私のことがなければこの話が一番の重要な話なのだから。