32話 たとえ罪と言われても伝えられぬ想い
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「…う……んっ……」
眩しい。朝?体がダルいような……頭も重い。あ、れ?私、どうしてたっけ。ダアトに行って、ディストに捕まって……えっ!?
「……っ!?」
勢いのままに体を起こすとぐらりと世界が揺れる。目を覚ましてすぐのせいか目眩を起こしたんだ。体が倒れると思い、そのまま体から力を抜きベッドへと倒れようとすると誰かに支えられた。
「大丈夫ですか?」
その声にドキッとした。まさか目を覚ましてすぐに彼の声を聞くとは思わなかったから。一度閉じた目を開けると、目の前にはジェイドの顔があった。
「ジェイド、さん……私…は…」
「ディストに何をされたか覚えてますか?」
ディスト。その名前に体か震えた。まるでさっき起こったかのようにその光景は鮮明に思い出される。震えは止まらない。体が心が恐怖を覚えてる。死を覚悟した瞬間まで脳裏を過ぎる。
「もう大丈夫ですよ」
そっと背中に手を回し優しく抱き寄せられる。彼の温もりに、鼻を擽る香りに安堵を覚え、自らも抱きつきたくなった。でもそれは頭の片隅にある何かが引き留める。縋りたいけど縋れない。
「……よかった」
今度はギュッと私を抱き締めるジェイド。少し息苦しいけど、この安心感をまだ欲していて離れたくなくてそのまま目を閉じる。ただ私からは抱き付かない。抱きついてしまったら何かが壊れてしまいそうで、怖かった。
「ジェイド……」
「あなたが、死んでしまうかと思いました」
ジェイドが、震えてる?私じゃなくて。そして耳元であなたがいなくなりそうで怖かった。そう呟いた。信じられなくて、よく理解できなくて瞬きすら忘れそう。どういうことなんだろう。ジェイドがどうしてそう思うの?
「……ど、して…?」
聞いては行けないとわかっていたのに聞かずにはられなかった。聞きたくて仕方なかった。