32話 たとえ罪と言われても伝えられぬ想い
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「兄さん!何を考えてるの!セフィロトツリーを消して、外殻を崩落させて!」
「そうだよ、師匠!ユリアの預言にも、こんなことは詠まれてない……」
無事にベルケンドに辿り着いたルークたちが第一音機関研究所の前へと向かうと、そこで待機していた神託の盾兵にアッシュと勘違いされ包囲されて、運良くと言うべきかヴァンの元へと連れて行かれた。部屋へと通されるとルークとティアが前に出て叫ぶ。
「ユリアの預言か……ばかばかしいな。あのようなふざけたものに頼っていては、人類は死滅するだろう」
「あなただって外殻大地を崩落させて、この世界の滅亡を早めているではありませんか!」
ユリアの預言のせいで人類がいずれ死滅するのに何故今、世界を崩落させるのか。早める必要があるのかとナタリアが声を上げる。さすれば、ヴァンはそれがユリアの預言から解放される唯一の方法だと返した。
「死んでしまえば預言も関係ないですからねぇ」
「違うな。死ぬのはユリアの亡霊のような預言とそれを支えるローレライだけだ」
死んでしまった人間に預言は必要ないと言うジェイド。だがヴァンは違うと首を振る。
「ローレライって……第七音素の意識集合体?まだ未確認なんじゃ?」
アニスの問いにヴァンははっきりと存在すると答える。ローレライが預言を詠む力の源となりこの星を狂わせると。ローレライを消滅させなければ、この星は預言に縛られ続けると。
「外殻が崩落して消滅したら、大勢の人が死ぬ。そしたら預言どころの話じゃなくなっちまうよ」
「レプリカがある。預言通りにしかいきられぬ人類などただの人形。レプリカで代用すればいい」
人間にしか預言を詠まれていないのに、その人間が死んでしまえば預言なんてもはや関係ない。ヴァンはそれはレプリカを代わりに使えばいいと言う。これにはヴァンとリグレット以外の全員が顔色を変える。