31話 羽をもがれても望むべき光がある
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「アッシュさん。遅いですね」
バチカル近くにアルビオールを停泊させて、数時間。今頃、牢に閉じこめられたジェイドたちを助け出している頃か。言わば敵地へと単身乗り込んだアッシュの心配をするノエル。
「……アッシュなら……だい、じょうぶ、だよ」
アッシュなら、きっと。ただ唯一不安だというならば私を助け出すために使った時間。それがどれだけのロスとなったのかが、一番の心配だ。でもアッシュならその程度のロスを諸ともしないはず。
「……うぅ……っ!」
「大丈夫ですか!?」
止まない痛みのせいでまともに起きあがっていられない私に膝を貸してくれているノエル。彼女の温もりのおかげか、少し安心を覚える。痛みが和らぐ訳じゃないけど、一人じゃないことに安堵できる。
「…だいじょう、ぶ」
この後、アッシュが戻ってきたら向かうはベルケンド。そこでようやくみんなに会える。彼に会える。逸る気持ち。そこまで私が保つかどうか。みんなが心配なのに、みんなも私を心配していると思うと辛い。
消えかける命
けれど希望は捨てられない
私は生を願った
あなたに、会いたいから……