31話 羽をもがれても望むべき光がある
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「イオン様!」
長い長い預言を詠み終えたイオンは力を使ったためか肩で大きく息をしながらその場に崩れ落ち、アニスが慌て駆け寄る。
「……これが第六譜石の崩落に関する部分です」
「やっぱりアクゼリュス崩落と、戦争のことしか詠まれてないな……」
ユリアシティでテオドーロはもう崩落はしないと言った。でもセントビナーは崩落し、ルグニカ大陸の八割もまた崩落した。なのにこの事は預言には詠まれていない。ヴァンの目的……
「もしかしたら、セフィロトの暴走は、第七譜石に詠まれているのかも知れないな」
「――ローレライを次ぐ者って、誰のことかしら」
ふと口にしたティアの言葉。えっ?と一斉に彼女の方を向く。
「ルークに決まっているではありませんか」
「だってルークが生まれたのは七年前よ」
今は新暦2018年。預言は2000年と限定しているのだから預言に詠まれている『ルーク』はアッシュのことだろうとジェイドが言う。けど当のアッシュは生きている。
「それ以前に、アクゼリュスへ行ったのはルークでしょ?この預言、おかしいよ」
「確かにアッシュも後から来たが、奴はあの時点で聖なる焔の光と呼ばれていた訳じゃないしな」
預言と食い違う点を上げていく。ここにいるルークは七年前に生まれた。アッシュはその時からルークではなくなった。
「ユリアの預言には、ルークが――レプリカという存在が抜けているのよ」
「それってつまり、俺が生まれたから、預言が狂ったっていいたいのか?」
「ルーク!ちがっ……」
ティアの言葉にルークは表情に影を落とし、ぽつり呟く。あらぬ誤解を説くために私がルークの腕を取ると同時に神託の盾兵が礼拝堂へと入ってきた。
「皆さん、逃げて下さい!アニスも!」
「アルビオールへ戻りましょう」
ティアとガイによって神託の盾兵は倒されたけどまた新たに来ないとは限らない。慌てて外へと駆け出す。