4話 見えない不安
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「お、驚かせやがって!一生寝てろ!!」
あっ!と思った瞬間にはルークはオラクル兵の頭を蹴っていた。半分意識が戻りかけていたオラクル兵は、それで完全に意識を取り戻したらしく立ち上がった。そのまま、剣を抜き私たちのほうへ向く。無意識に杖を構えれば、ルークが私を庇うように前に立つ。
「真咲、下がってろ!」
ルークも剣を抜きオラクル兵と対峙する。剣先は震えていた。怖いんだ、私と一緒で。
「死ねぇーっ!!」
「ひっ、く、来るなー!!」
オラクル兵が剣を振り下ろす。ルークは怯えながらもそれを避け、剣を前に突き出す。剣はオラクル兵の胸に突き刺さり、その一撃で絶命した。血が剣を伝って滴り落ちる。
「何が起きたの?」
騒ぎを嗅ぎ付けてティアとジェイドが艦橋から出てきた。ルークと死んだオラクル兵を見てジェイドは険しい表情をした。チラリと私のほうも見た。
「まずいですね。今の騒ぎで譜歌の効果が切れ始めました」
くいっと眼鏡の位置を直しながら言う。私はルークに何も声を掛けてあげることも出来なくて、ただ杖を強く握った。