30話 蝕む闇に近づく者へ
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「なあ、ユリアの預言には、セフィロトが暴走することは詠まれてなかったのか?」
暴走するにも理由があると訊ねるルークにティアが答える。預言が残っていたとしても、テオドーロでないと閲覧できないほどの機密情報なのではと。
「……イオン様なら。イオン様なら……ユリアシティの最高機密を調べることが出来ると思う」
「本当か!?」
為す術がなく沈黙が重くのし掛かる中、口を開いたのはアニス。彼女の言葉に淡い期待を抱き問い返せば、だって導師だしとけして声のトーンは高くはないが大丈夫だと。
「だったらダアトに向かおう!何か対処方法があるかも知れない!」
「でも戦場を止めるために、バチカルへ行くというのはどうしますの」
「戦場が降下したのなら、戦争どこではなくなってると思うわ」
ダアトに向かう。そう決まった瞬間……背筋が凍ったかのように悪寒が走った。行きたくない。そこには行きたくないと警告音が体中を駆け巡る。この後ダアトに向かうことはわかっていたのに、何故?怖い怖いと泣き叫びたくなるくらい、体が震え始める。
「……ど、して」
幸いみんな外を眺めているため私の状態には気付かない。いつの間にか外殻にも戻っていてちょうどルグニカ大陸があった所を飛んでいた。
「真咲、どうかしたのかい?」
正体の知れない恐怖で足が竦みそうなのを耐えているとふと声を掛けられる。掛けたのはガイ。見られた……かと思ったけどどうやら気付いていないみたいで
「ん?何が?」
と恐怖を打ち消すかのように笑みを浮かべれば、ガイは軽く目を伏せ、何でもないよ。と笑い返してくれた。
見えない恐怖
それは何を示す?
じわりじわり、近付く
それは
深く暗い茨の道か…