30話 蝕む闇に近づく者へ
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「皆さん!ご無事でしたか!」
ケセドニアの街に入るとこちらへと駆け寄ってくるノエル。
「そっちこそ!いつケセドニアに着いたんだ?」
「この辺りが降下する前です」
互いに無事な姿を見て安堵の笑みを見せる。私たちも危険な橋を渡っていたけど、ノエルはエンゲーブの住民を運んでいたから余計に心配だった。エンゲーブの住民の方はどうしたか訊ねれば全員無事に運び終えたと。崩落してしまったけど、大陸は降下を成功し住民も怪我などの被害はない。完璧に安心とは言えないが命が失われるよりはいい。
「よかった~。お疲れさま」
「到着早々申し訳ありませんが、飛んでもらうことはできますか?」
ノエルも当然心配だったけど、崩落に巻き込まれる寸前だったエンゲーブの住民は全員無事にこのケセドニアに辿り着くことが出来た。それに安堵すればジェイドがアルビオールを飛ばして欲しいと頼む。
「もちろんです。私はアルビオールで待機しています」
ノエルは嫌な顔をせず、むしろ笑顔でアルビオールを止めてある外へと走り去っていった。
「外殻に戻るのか?」
「少し気になることがあるんで、魔界の空を飛んでみたいんですよ」
街へと戻った早々に魔界の空を飛びたいと言うジェイドに何が気になってるのか問うルークに確証のないことは言いたくないと返す。それにアニスがジェイドがそう言うときは何か嫌なことがあると疲れたような息を吐く。
「わかった。とにかく飛んでみよう」
意図はわからない。でも空を飛んでみればわかるならそうするのが早い。何かあるかもしれないなら確かめなくてはならない。
「あなたもいいですね?」
「…何も言ってませんよ」
何が顔に出たのか。不満が出てたのかな。先のことは知ってるけど確認をとられるようなことは考えてなかったと、思う。
「顔色が悪いですよ」
ティアほどではありませんけどね。と小声でそう言って彼も外へと歩き出した。最近……妙に見てるような。気のせい、かな?