30話 蝕む闇に近づく者へ
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「どうかしましたか?」
怒られるかな。これを話すと言うことはティアのことも話さなければならない。けど、彼女の体の異変については話しておいたほうが最悪の場合に対処が出来る。何も出来ない、その時まで。わかっていてもしかしたらを考えてしまう。
「ちょっと、話しておきたいことが……」
みんなには聞こえないように。ティアが操作盤を起動させる度に体内に瘴気が蓄積させている事。何故か私の体内にまで侵入していること。ただティア程ではなく辛いのは一時的なこと。短く簡単に説明する。
「……ジェイドさん?」
黙って話を聞いていたけど話を終えても何も言わないジェイド。それに不安を覚える。彼の一挙一動に怖いと思えてしまう私は重症なのかも。
「今は、どうなのですか?」
「えっ、あ。はい、ダルいとは思いますが倒れる程じゃないです」
私の体内に瘴気が侵入したと思われるのは今回で四回。でも倒れたのは一回。免疫がついたという訳じゃないだろうけど。私の知識ではその答えは出てこない。
「時間を見て調べた方がいいかもしれませんね」
いずれティアの体を調べるためにベルケンドに行く。そのときに私も調べてもらうに越したことはない。今後、私がいつまで生きられるのかも。
「真咲。不吉なことは考えないで下さいね」
「……人の心を読まないで下さい」
顔に出したつもりはないのに相変わらずというか、いとも簡単に心の内を読んでくる。わざとらしく唇を尖らせれば、あなたはわかりやすいんですよ。とか笑みを浮かべて言うし。
「……そんな簡単に死ぬつもりはないですよ」
アクゼリュス崩落の時は死んでも仕方ないと思ったけど、今は抗ってでも生きたい。この旅を最後まで見届けることと私自身のことを知りたいから。だから死ぬつもりはない。