30話 蝕む闇に近づく者へ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「……よかった。ここでも私に反応してくれたわ」
パッセージリングの前の譜石はティアに反応し操作盤が現れた。その時に瘴気が体に入り込んだティアは表情を僅かに苦痛に歪めた。私にも、同じように瘴気が入り込んだから。これについてもジェイドに伝えるべきか……まだ迷うところ。倒れる前に話しておかないと…怖いかも。
「やっぱり総長が封じてますか」
「そのようですね。しかし……セフィロトが暴走……?」
「なあ、赤いところを削り取るんだよな」
操作盤を見上げればシュレーの丘の時と同様にセフィロトを示す円形の図の一部が赤い輪で囲まれていた。ジェイドがボソッと呟くが、ルークの耳には届いてなかったみたいで超振動を発生させて赤い輪を消していく。それが消えると円形の図は白く光り出した。
「この後は?」
「ああ、はい。光の真上に上向きの矢印を彫り込んで下さい」
超振動を発動させた状態で次の指示を問うとゆっくりとだけどその通りに矢印を刻んでいく。
「私が変わりましょうか?」
「いえ。強引に暗号を消去していますから、通常の操作では書き込みができません。ルークの超振動で、無理矢理削っていかないと……次に命令を記入しますが、古代イスパニア語は……わかりませんよねぇ?」
ルーク一人では負担が掛かると思ったのかティアが代わろうかと声を聞けるがルークの超振動でなければとジェイドは首を振る。パッセージリングが創世記時代の物だから古代イスパニア語のほうが都合がいいのだろうけどフォニック語しか習っていないルークにはわからない。わかってるなら聞くなと言いたげに当たり前だろっ!と怒鳴る。
「わかりました。今使っているフォニック言語でお願いします。文法はほぼ同じですから、動くでしょう」
わかっていて聞くのだから質が悪い。本人は確認のつもり何だろうけど、相手がルークなら聞かなくてもわかりそうなのに……とは言えない。