29話 暗闇に落とされても明けぬ夜はない
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「アッシュと何話してたんだ?」
「うん?乙女の秘密」
「えー!真咲が乙女?もうおば……」
みんなの元に戻るや否や案の定、問いただされた。わかっていたことだけど。まだみんなには話さないと決めているから、誤魔化せばそれに真っ先に反応したのは言わずともアニスだった。うん、反応してくれたのは助かるけど……それ以上は言わせないよ?
「アニース?そんなに…赤い雨が見たい?」
「みみみみ見たくない。ご、ごめんなさーい!」
ガシッとアニスの頭を鷲掴みして握力を入れる。みしっと言う音がした気がするけど気にしないでおこう。とりあえず涙目のアニスを解放すれば、もー早くいこ!と走っていき、みんなも急がなくてはと後を追う。
「まったく、誰が年寄りよ」
「とは言ってませんよ?……で、何か聞けたのですか」
腰に手を当ててふーっと息を吐けばさっきのアッシュとの話の首尾を聞きに来るジェイド。
「とりあえず、歩きながら話しますか?」
一分一秒を無駄に出来ない。どうせアニスは私を避けるために先を歩くだろうし、ルークもそれに付いていくように先を行くだろう。それをガイとナタリアとティアが呆れたように追いかけるはず。ならば少し後ろから追い掛けながら話すことは出来るはずだし。ジェイドもそれに頷き、私たちもオアシスを後にした。
知りたくはない
けど知らなくてはならない事実
それは私も同じで
でもきっと、
綺麗な夜明けが待っているはず