27話 廻り巡る記憶の水面
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「ガイやみんなが心配してくれるのは嬉しいし、十分伝わってるよ。でも今は目の前の、セントビナーの心配をしよ?」
「……真咲」
ルークが頑張ってる。全身で第七音素を制御している中、私の心配よりルークのことを見ていて欲しい。頑張っている彼の姿を。成功を祈っていて欲しい。
「……起動したようです。セフィロトから陸を浮かばせるための記憶粒子が発生しました」
ジェイドの声に天井の譜陣を見れば赤く囲まれたいた部分が綺麗に削られており、セフィロトが光り出し記憶粒子が発生し始めていた。無事に成功した、この事に胸を撫で下ろす。
「それじゃあセントビナーは、マントルに沈まないんですね!」
「……やった!やったぜ!!」
真っ先に歓喜の声を上げたティア。自身の力を制御して無事にパッセージリングを操作することの出来たルークは喜びの余りか、近くに立つティアを抱き締め、笑みを浮かべて両手でティアの手を握る。突然そんなことをされたティアの顔は一瞬で真っ赤になった。いいな、ティア。そんなこと言ってる場合じゃないのはわかってるけど私もルークから抱きつかれたい。
「ティア、ありがとう!」
「わ、私、何もしてないわ。パッセージリングを操作したのはあなたよ」
満面の笑みで礼を述べるルークに照れたティアがどもりながらも首を振る。抱き締められたことにまだ驚いているみたいだけど、パッセージリングを操作できたことに教えた甲斐があったと言うように安堵した笑みを浮かべるティア。
「そんなことねーよ。ティアがいなけりゃ起動しなかったじゃねぇか。それにみんなも……!みんなが手伝ってくれたから、みんな……本当にありがとな!」
こんな可愛い笑顔で礼を言われたら何も言えない。二人がいなければ出来なかった。ルークは自分の力が壊す為のものではなく誰かのための力になったことを喜ぶ。立派な成長だよね?