4話 見えない不安
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「待って。今、外にでたら――」
追いかけて止めようにもジェイドがまだ私の腕を掴んでいる。危険だと、ティアが声を掛けて制止しても、時すでに遅しだった。
「その通りだ」
声がしたのと同時にルークの首元には大きな鎌が突きつけられていた。鎌を持った黒衣の大男―ラルゴの背後から兵士二人が前に出ようとしたが、一瞬にして消えた。ジェイドが譜術で攻撃したのだ。
「さすがだな。マルクト帝国第三師団師団長、ジェイド・カーティス大佐――いや、死霊使いジェイドと呼ぼうか」
部下を殺されても気にすることなく、ルークに鎌を突きつけたままニヤリと笑うラルゴ。
「死霊使いジェイド―あなたが!?」
ラルゴの言葉にジェイドを見て驚きの声を上げるティア。
「これは私も有名になりましたね」
そう言って、ようやく私の腕から手を放した。そのままの状態で相手できるほど楽な相手ではないからだろう。
「戦乱の度に骸を漁るお前の噂、世界にあまねく轟いている」
「あなたほどではありませんよ―――神託の騎士団六神将"黒獅子のラルゴ"殿」
緊張が走る。ルークが捕まっているから迂闊に手が出せない。少しでも動けば、ルークの首が狩られるだろう。