27話 廻り巡る記憶の水面
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「ここです。間違いありません」
アルビオールでシュレーの丘まで来た私たちは丘にある幾つかの仕掛けを解き入り口までやって来た。どうすればいいのか知っている私はつい、口出しそうになってしまう。だって、なかなか先に進まないんだもん。ちなみに、ここに着くまでの短い時間だけど仮眠を取って乱れていた心を落ち着かせた。アルビオールに残ることも進められたけど、もう大丈夫!と笑って見せた……けど顔を顰められてしまった。それでも待つのは嫌だ。私は全てを見て預言を覆す覚悟を持ってここにいるのだから。
「扉が開いてるですの」
「奥へ進んで見ようぜ」
入り口を真っ直ぐに進んで行くと目の前にはパッセージリングがあった。けど側に行っても何も反応しないそれにどうしたらいいのか戸惑う。
「ただの音機関じゃないな。どうすりゃいいのかさっぱりだ」
「第七音素を使うって、どうするんだ、これ……」
辺りを見回してみたけど何をどうしていいのか右往左往するみんな。私は目の前に聳えるパッセージリングをただ見上げていた。チラリとティアに視線を向けて目を伏せる。
「……おかしい。これは、ユリア式封咒が解呪されていません」
「どういうことでしょう。グランツ謡将はこれを操作したのでは……」
パッセージリングを見たイオンが疑問の声を上げる。そんなはずないと言いたいのか。ジェイドも同様に目を細め、何の反応を示さないパッセージリングを見上げる。
「え~ここまで来て無駄足ってことですかぁ?」
「何か方法がある筈ですわ。調べてみましょう」
奥に進むべく歩き出すとジェイドがすっと隣に立った。
「……答えなくても構いませんが、ここに六神将はいますか?」
「……六神将はいませんがパッセージリングを作動させるには仕掛けを解なくちゃいけないです」
互いに前を見たまま会話をしルークらの後ろを歩く。珍しくこの後のことを話す私の言葉になるほど、とだけ返した。