4話 見えない不安
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「グリフィンは単独行動を取る種族よ。いつもと違う行動を取る魔物は危険だわ」
「魔物は魔物じゃねぇか」
あれだけ大音量の警報が鳴れば、何事かと思うだろう。私は腕を掴んでいるジェイドの手を放そうとするが、ビクともしない。ティアが冷静に分析して言っても、ルークはどうってことないといったように返す。その瞬間、大きな爆発音と共に艦が激しく揺れた。立ってはいられないくらいの揺れに、ルーク達も驚きの声を上げて床に手を着く。私はというと、ジェイドに腕を掴まれたままだったため、床とお友達にはならずにすんだ。倒れそうになった体に腕を引いてくれたからだ。
「どうした!」
そのままの状態で再び、伝声機に向かって状況を確認する。
『グリフィンからライガが降下!艦隊に張り付き、攻撃を加えています。機関部が―――うわぁぁぁー!!』
「艦橋!応答せよ、艦橋!!」
それっきり返事はなかった。すでに艦橋は制圧されたのだろう。ジェイドは諦めて、伝声機から手を離した。
「ライガってチーグルの森にいてあの魔物だよな。冗談じゃねぇ、こんな陸艦にいたら死んじまう。俺は降りるからな!」
伝声機から声に艦橋の状況を察したか顔色が真っ青になったルークはそう言うと同時に走り出す。