27話 廻り巡る記憶の水面
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「単刀直入に伺います。セントビナーを救う方法はありませんか」
「難しいですな。ユリアが使ったと言われるローレライの鍵があれば、或いは……と思いますが」
セントビナーの住民を街の方で休ませた後、私たちは会議室の方へ通された。席に着くとすぐにルークが身を乗り出し話を切り出す。焦るな……そう言われてもそんな簡単に心は落ち着かない。特にルークはアクゼリュスの一件から崩落に関して人の生に対して敏感になっているから。ルークの問いに対してテオドーロは厳しい表情を浮かべある一つの方法を口にした。
「ローレライの鍵?それは何ですか?聞いたことがあるようなないような……」
「ローレライの剣と宝珠のことを指してそう言うんですよ」
確か、プラネットストームを発生させるときに使ったものでしたね。ユリアがローレライと契約を交わした証とも聞いてますが……ジェイドがそう説明するとテオドーロはそうですと頷いた。
「ローレライと鍵は、ユリアがローレライの力を借りて作った譜術武器と言われています」
譜術武器…なんだろう。何かが引っかかるような、落ち着かないような。頭の中で何かがチラつく……
――ユリア!その力は、そのための力じゃない!
――あなたが……あんな事を言わなければよかったのよ
――私は自分の言葉を覆す気はないよ
――そう……残念ね
「真咲?どうかしたの?」
横からのアニスの声に意識を戻す。ぼーっとしていたらしくハッとして顔を上げるとアニスが心配そうに顔を向けていて、みんなは話を先に進めていた。
「ごめん、何でもない」
アニスに謝罪し、話の方に意識を向けるとローレライの話は殆ど終わっていた。ローレライの鍵については昔の話しすぎて真偽は分からないが、セフィロトを自在に操る力があるとテオドーロが答えていた。