26話 揺蕩う標
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「ジェイド坊やにはもったいないのぅ」
「ほへぇぇーっ!?」
なななな何をいきなり?元帥はひたすらそれを繰り返す…もったいない、と。いやいや、おかしい。おかしいでしょ!?
「真咲と大佐ってばやっぱりー!」
「ちっがーう!そんな訳ないでしょ!?ジェイドさんに悪いでしょう!」
私の勝手な片想いだけでも申し訳ない気がするのに……そんな事ありえないのに。
「そんな力いっぱい否定する方がおかしいよ~」
し、しまった……つい。そう思われるのが怖くて思い切り否定したけどこれって肯定してるも同然じゃん。
「……馬鹿なことを言ってないで、とりあえずユリアシティに行きましょう。彼らはセフィロトにについて我々より詳しい。セントビナーは崩落しないという預言が狂った今なら……」
「そうだわ。今ならお祖父様も力を貸してくれしかもしれない」
自然に、と言うべきか話を逸らしてくれたことには感謝しないと。物語通りの……セリフだとしても。
「それとルーク。先ほどのあれはまるでだだっ子ですよ。ここにいるみんなだって、セントビナーを救いたいんです」
「……ごめん……そうだよな……」
「まあ、気にすんな。こっちは気にしてねぇから」
厳しい声を上げた先ほどとは打って変わって、言い聞かせるけど優しい口調。しゅんと落ち込むように肩を落とすルークの肩をぽんっと叩き微笑むガイ。釣られるかのように小さくだけど笑みを浮かべるルーク。
「……君は一人じゃないんだよ」
「あなたもです」
その様子を見てクスッと笑うと誰にも聞こえないくらいの小声で言ったのにそれにジェイドが答える。
なんでいつもそんなにタイミングがいいの?
お願いだから……忘れさせて?
焦る心
戸惑う心
私にも自分で舞う為の
翼が欲しい……
後悔しないための……翼を