26話 揺蕩う標
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「私は二号機専属操縦士ノエル。初号機操縦士ギンジの妹です。兄に代わって皆さんをセントビナーへ送ります」
「よろしく頼む!」
ノエルが操縦席に付き、さあ、行きましょう!とアルビオールを発進させる。初めて空を飛ぶことを体験したみんなは少々不安な表情を浮かべるが慣れるて来ると窓から外を眺めてきゃっきゃっと騒いでいる。さすがのジェイドも空からの景色を食い入るように眺めている。
さあ、ここからが本当の正念場だ!
「マクガヴァンさん!みんな!大丈夫ですか?」
「おお、あんたたち。この乗り物は……!」
「元帥。話は後にしましょう。とにかく乗って下さい。みなさんも」
真っ先にルークが駆け寄り取り残された住民の無事を確認する。空から現れた私たちに驚くマクガヴァン元帥。けどそんな時間がないと急ぎつつ安全を優先で住民を乗せていく。最後に取り残された人がいないかを確認してアルビオールを発進させた。
「助けていただいて感謝しますぞ。しかしセントビナーはどうなってしまうのか……」
「今はまだ浮いているけど、このまましばらくすると、マントルに沈むでしょうね……」
魔界へと崩落していくセントビナーの街を上空から眺めながらマクガヴァン元帥がこの後どうなってしまうのかと問えばティアが神妙な面持ちでそれに答える。いずれ泥の海へと沈んでしまうと言う事実に元帥は何とかならなんのか!?と救いを求めるように再度訊ねるが更にティアがホドの時と状況が似ている。一ヶ月程で完全に沈んだ、と冷静に答えた。
「ホド……そうか……これはホドの復讐なんじゃな」
元帥の言葉にホドの出身者であるティアとガイが何のことだと首を傾げたがその意味を知るジェイドは誰にもわからない程度だけど眉を動かした。私も意味を知っている……それを誰が引き起こしたのかも。今はまだ、知るときでない。