4話 見えない不安
夢小説設定
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「イオン、様は?」
声を少し荒げ、ジェイドの腕を掴む。形振りを構っていられなかった。私の態度に驚きはしたものの、
「イオン様なら、甲板の方へ……」
と、ジェイドがそう言いかけた。そして、その時が来た。ウゥウウウウウー。ウゥウウウウウー。
大音量の警報が艦内に鳴り響く。もう、来ちゃったんだ!!イオンを捜すために、ジェイドの腕を掴んでいた自身の手を放し、甲板に向かって走り出そうとすると、誰かに右腕を掴まれた。腕を掴んだのはジェイドだった。私の腕を掴んだまま、近くの伝声機に向かった。
「艦橋どうした?」
『前方、20キロ地点上空にグリフィンの群れが…総数は不明!約10分後に接触します――師団長、主砲一斉砲撃の許可をお願いします』
伝声機からは艦長と他の兵士たちのざわついた声が聞こえた。
「艦長は君だ。艦のことは君に一任する」
『了解――前方に魔物の大群を確認。総員、第一戦闘配置につけ!!繰り返す……』
廊下に居た兵士たちは居なくなり、警報は鳴り止んでいた。
「へっ、魔物くらいで大袈裟じゃねぇか」
いつの間にかルーク達も部屋から出てきている。