26話 揺蕩う標
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「間に合った!」
あれから急いで走ってポイントに向かえばアルビオールはまだ崖に引っかかったまま。無事というわけではないが、地面へと墜落していなくて良かった。私が怪我なんかしたせいでタイムロスをしてしまっていたはず。反対側の方のジェイドたちも辿り着いてたらしくアニスが、おーい!と叫んでいるのが聞こえそれにルークが答える。
「大佐はそっちから頼む!使えないとは言わないよな!」
ランチャーを構えたガイが狙いを定める。こういうときは音機関に強いガイは頼りになる……熱く語らなければ。
「年寄りは大切にして欲しいですね」
「……よく言うよ」
それだけの大声で返せるのに、とは私も思う。せーの…同時に声を掛けランチャーを発射する。カシャーン…っと装置が固定された音が鳴る。それが確認し今度は回線を繋いでアルビオールをゆっくりと下ろす。中から現れたのは銀色の髪の青年、ギンジだ。
「助けて下さって、ありがとうございます」
「怪我はないか?」
にっこりと見せる笑顔は爽やかで可愛いかも、と思うのは正常だと思う、はず。突風に吹かれて崖に落ちた衝撃で怪我がないかルークが訊ねる。それに、はい。おかげさまでと元気良く返事する。
「話は後にしましょう。浮遊機関も回収できたし、時間が惜しいわ」
「だな。ギンジ、動けるか」
ガイとジェイドの手によって浮遊機関は無事に回収された。ならば一刻も早くシェリダンに戻りアルビオール二号機を完成させてもらいセントビナーへと急がねばならない。
「おいらは大丈夫です」
「何かあったら、言ってね」
と言っても回復はティアとナタリアだけどね。と笑いながら言うと、ありがとうございますとこれまた笑顔で返された。ほんとに爽やかだなぁ……さっきのイエモンさんたちを見てると本当に血縁者か?と疑いたくなってしまう。