26話 揺蕩う標
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「あれがそうね」
メジオラ高原に入ると先の方に崖に引っかかったアルビオールの姿。その様子はあまりにも不安定で今にも落ちそうで急を要すると。このままでは操縦士も浮遊機関も助からないだろうとジェイドが冷静にそう言った。
「発射装置は機体の両側から打ち込まなきゃならない。二手に分かれよう」
「あなたは誰と行きたいの?」
左右の道に分かれて同時に発射するためにメンバーを分けることになった。この後のことを考えるのなら私の結論はこうだ。
「私、ルークと行きたいです!」
「真咲が来てくれると心強いな。あとは……回復にティアとあとガイも来てくれ」
ルークルートのラストには魔物が出る。こちらの方に人数を多くすれば早く片づけられるし少しでも時間短縮できるはず。今、私はルーク贔屓なところがあるからかこれに反対する人はいなかった。
「いいのぅ、真咲?大佐と離れ離れで」
「……いつも一緒の理由はないでしょ」
いい加減にしなさい。と額にでこぴんするといったーい!と涙目になるアニス。これがもう少し前までなら間髪入れずに返してたけどジェイドへの想いを自覚した今だと隠す方に精一杯で言葉に詰まってしまう。
「じゃあ、行くか」
二手に分かれた私たちは後でな、と装置を発射させるポイントまで足を進め始めた。
「な……なんだ?」
もうすぐポイントに辿り着くという時、何処からか獣の咆哮のようなものが聞こえてきた。そろそろ…だ。私は手に杖を召喚しルークたちも武器に手を掛ける。何かいる……それだけは分かっている。
「魔物だわ……かなり近い!」
「やばい、後ろだ!」
ガイの声とともに戦闘態勢に入る。ルークとガイが前衛に立つ。私とティアは後衛でサポートに入る。ティアには回復に専念してもらい私が魔術でサポート出来れば……そう考えてルークについてくことにしたから。それだけじゃないけど、ね。