25話 馳せた想いに涙流れる
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「ルーク、ガイ!やりますよ!」
私を腕に収めたまま譜陣を展開させる。ルークとガイも私という人質がいなくなったことで改めて武器を構え直し、カイザーディストへと斬り掛かっていく。剣での直接攻撃はあまり効果はない……これはあくまで時間稼ぎ。
「唸れ烈風!大気の刃よ、切り刻め……タービュランス!!」
風の譜術が巨大なカイザーディストを吹き飛ばす。すぐにカイザーディストは起き上がったがそれで終わりではなかった。
「受けろ雷撃!襲爪雷斬!」
ジェイドの譜術で発生したFOFでルークが更なる技を繰り出す。機械には電撃……それが決定打となってカイザーディストは煙を上げて崩れ落ち動かなくなった。
「あああああ!私の可愛いカイザーディスト号がぁ!覚えてなさい!今度こそおまえたちをギタギタにしてやりますからねっ!」
壊れたカイザーディストの前でディストは髪の毛を掻き毟りながら叫び声ヒステリックに捨て台詞を吐きながら譜業椅子で飛び去っていった。ジェイドはディストが飛び去った方向を見ながら兵士に無駄だと思うが追跡しろと命令をする。
その間、私はまだジェイドの腕の中にいた。さっきの恐怖が消えず自分でも体が震えているのが分かる。分かっていても消えるものではなく、不安からかジェイドの軍服をギュッと掴む。この行動をとった意味など分からない。ただ……まだ離して欲しくなかった。
「真咲、大丈夫ですか?」
そっと私から離れる。少し名残惜しいけどのんびりしている場合ではない。
「まったく、随分無茶をしましたね」
「すみません。あの術は使うなって言われてたのに」
あれしか方法が思いつかなかった。あのままだと誰も動けずみすみすイオンが連れていかれてたかもしれない。無抵抗のままみんなが殺されていたかもしれない。たださえ微妙に変わり始めた物語がいきなり、ジ・エンドになってしまう。