25話 馳せた想いに涙流れる
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「――っ!!」
門に辿り着くと同時に、上空から光線が降り注ぐ。ジェイドとティアは反射的に防御譜陣を展開させ弾く。間に合わなかった。また私は間に合わなかった……嘆くのも後悔するのもディストを撃退して住民の避難を終えてからだ。
「逃げなさい!」
ジェイドが後ろを振り返りまだ逃げていない住民に叫ぶ。その直後、恐怖からか座り込んでしまっている子供の上に門が崩れて瓦礫が降ってくる。その子供を抱えて避けるが、どこかで物語に変化が生じたのか瓦礫を避けきれずルークと子供の上に落ちてくる。
「危ないっ!……風よ、凪ぎ払え!」
二人の前に飛び出し、風の術で降ってきた瓦礫を誰もいない方へ弾き飛ばす。後ろを振り返れば二人とも無事で、ルークはサンキュー!と子供を抱えて安全なところへと連れて行った。
「ハーッハッハッハッ。ようやく見つけましたよ、ジェイド!」
高笑いをしながら登場したのはディストで門を壊したのはディストの譜業メカ『カイザーディストRX』。うーん、こんな時にいうのもなんだけど相変わらずネーミングセンスがない。
「この忙しいときに……昔からあなたは空気が読めませんでしたよねぇ」
「何とでも言いなさい!それより導師イオンと真咲を渡していただきます」
眼鏡を押さえて溜息を吐くジェイド。ふん、と鼻を鳴らすディスト。にしても何で私も?イオンはまぁ物語上のこともあるからともかく、私も何だろう?……まさか、知ってるの?私の、事を知っているの?アッシュが知っているならたぶんヴァンも知ってるんだろう。そこから話を聞いているのかも。
「……それにしても」
一度は私を殺そうとしたのに今度は私も渡せって……その真意は一体何なんだろう。何をさせる気?手を貸さないのは分かっているだろうに。相手がヴァンだと思うと常識は通じない。