25話 馳せた想いに涙流れる
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「彼の『変わりたい』という気持ちは、本物だったのでしょう」
「ちょ~~~~っと、認めてやっても良いかな……熱血バカっぽいけど」
戸惑いを隠せないけど日々変わろうと成長していくルークに何だかんだ笑顔で見つめる。一生懸命にその努力をしている姿はちゃんとみんな見ていて認めてくれているんだよ。
「基本的には、やはりバカなんでしょう」
「おーい。バカみたいに突っ立てないでこっち手伝ってくれよ」
結局のところ『バカ』で片付けた二人にルークは手をぶんぶんと振りながらそう叫んで街の奥へと走り去っていった。
「おやおや。バカみたいと言われてしまいました」
「あははは」
「私たちも働きますか」
肩を竦めるジェイドに私とアニスはそうだねと、笑ってルークの後を追った。この後に起こることも忘れてしまっていた私に災難が降り注ぎ、そして……その事で私自身の心の変化。違う、気付かない振りをし続けたものに気付いてしまうきっかけが生まれる。
「こっちです!急いで!だけどあわてずに!」
老人を背負いながら、辺りを見回し丁寧に誘導していく。街の住民もルークらや兵士たちの誘導に従い街の外へと進んでいく。私も両手に子供の手を引いて順に馬車へと乗せる。不安そうにしている子供らに大丈夫だよ。少しの辛抱だからね。と安心させるように笑顔を見せる。何か忘れてる気が……あっ!しまった。避難活動に夢中になっていたらすっかり忘れてた。子供たちがみんな馬車に乗ったのを確認してすぐに門へと駆け出す。門には確かジェイドとティアがいるはずだけど、そろそろディストが現れるはず。この状況で現れると元帥たちが……早くしないと。
「間に合って!」
もうすぐ門の前の広場に出るはず。物語の通りだとさても邪魔をされるわけにはいかない。現実の時間は一刻も争うのだから!