24話 水の都で心に秘めた想いを綴る
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「……私の中で…何かが……歯止めをかけるんです」
「あなたの思いとは別にですか?」
話してしまおうかという考えも浮かんで、さっきも口を開き掛けた。だけど、何故か言葉が詰まってしまう。ジェイドやピオニーには簡単に話せたのに。その境界線がいまいち分からない。
「ジェイドさんと陛下には話せたのに……よく分からないです」
口もどかしい。ジェイドたちには話せてイオンには話せない。
「あまり深く考えない方がいいですよ」
そっと背中に手を置いて私の不安を打ち消すように微笑む。背中から伝わる彼の体温にどこか安心する。ずっと罪悪感に侵されて、全てを知る自分を拒絶されるのが怖かった。けど最近、ジェイドが妙に優しくて、温かくて……気付いてはいけないに何かが心の奥底に灯し始めてる。
「真咲」
私の背中から手を離し、部屋の方に足を向けたからみんなの元に戻るのかと思ったらそうではなく何かを持って戻ってきた。
「これでもどうですか」
手にはボトルとグラスが二つ。ジェイドとボトルを交互に見れば彼は楽しそうに笑みを浮かべる。手すりにグラスを置きボトルの中身を注ぐ。透明な液体がグラスの半分くらいまで注がれた。
「ジェイドさん?」
はいどうぞ、と手渡されたグラスの中身が香りから白ワインだと気付く。これは?と首を傾げると「陛下からです」と自身のグラスを私のグラスに当てる。
「たまにはいいでしょう?」
「そうですね」
グランコクマに戻り、束の間の休息。星が輝く空の下で私とジェイドはグラスのワインを交わしながら他愛のない話に花を咲かせた。
揺るがない信頼と友情
少し羨ましいな
でも、私にも
秘密を共有してくれる
仲間が出来た……