24話 水の都で心に秘めた想いを綴る
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「えっと……ワカリマセン……」
思い付いても精々、私が異世界から来た不振人物だから放置しておけない程度しか思い付かないんだけど、でもそれだと"ジェイドが"言うより"マルクト"がじゃないと意味的に変だし。
「(私もさっき気づきましたが、その時から真咲を好きになり始めてたんですね)仕方ありませんねぇ」
はぁ~とわざとらしく溜息を吐く。そう言われても私の答えが正解だとは思えないし。私にどうしろって言うのだろう。
「では、次にグランコクマに戻るまでに期限を延ばしましょう」
つ、次にグランコクマに戻るときってだいぶ先だねよ?明日ここを出たら戦争が開戦してナタリアの一件があって……時間はかなりあると思うけど。それまでに思いつくと言うよりは考えてる暇があるかなんだけど。
「……努力します」
「まぁゆっくり考えて下さい(真咲が気付くが先か私が想いを告げるのが先か…ですねけど)」
私が俯いたときにジェイドが人知れず息を吐いたのは気付かなかった。今の私の頭の中は宿題の答えを考えるのでいっぱいだった。
「ところで真咲」
「はい」
とうとう胸の前で腕を組んで考え始めた私にジェイドが話を変えるように名を呼ぶ。
「イオン様には結局、話さなかったのですね」
一瞬何のことだろうと目を瞬きさせて「えっ」とジェイドを見上げる。イオンに……ああ、そう言うことか。
「はい……まだ全てを話せないです。包み隠さず話した方が楽なのかもしれないですけど」
何もかもさらけ出して話してしまえば、戦争も起きないし余計な火種も起きないだろう。それが預言と何ら変わりないとも分かってていてもその方がきっといいんだろうけど、私の中の何かがブレーキが掛かってしまい口が閉ざさしてまう。それが何なのかはまだ分からない。