24話 水の都で心に秘めた想いを綴る
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「にしても心配したぞ。いきなりいなくなったから」
「ごめん。でも、あの兵士は助かったから、ね?」
許して、と手を胸の前で合わせれば、キミが無事ならいいさ。と言ってくれた。目に激痛が走ったけど、すぐに治まった……ってことは言わない方がいいよね。ありがと、と返したと同時に"ドスっ"と背中に衝撃が。後ろを振り返ればアニスが体当たり……もとい、抱きついていた。
「アニス?」
「……馬鹿」
ぽつり呟くアニス。あの術を使って消えたのを見て、アクゼリュス崩落後のことを思い出したのかな。また意識を失って、何らかの障害を負ってしまうんじゃないかって思ったのかもしれない。大丈夫だよ、と返せば、抱きついたままコクコクと頷いた。
「いい感じに落ち着いたようですし、そろそろセントビナーに向かいましょうか」
「ああ、使者の方から聞きました。セントビナーに行くって。でもイオン様はカースロットを解いてお疲れだし、危険だから私とここに残ります」
私から離れ、グランコクマに残るというアニス。けどイオンは役に立てるかもしれないから一緒に行くと言う。それにはアニスが大声を上げてイオンに振り返る。
「アニス。それに皆さん。僕も連れて行って下さい。お願いします」
全員にしっかりと意志の籠もった目で見て頭を下げるイオン。
「師匠がイオンを狙ってんなら、どこにいても危険だと思う」
「うん。近くにいた方が目が届くし、危険だというなら私たちが守ればいいよ」
イオンの意志を尊重し、いいだろ?と同意を求めたルークに私も頷く。それを聞いたイオンは表情を明るくし、ティアとナタリアとガイも頷く。
「仕方ないですねぇ」
「もうっ!イオン様のバカ!」
やれやれと肩を竦めるジェイドと諦めの叫びを上げるアニス。この後、すぐにでもセントビナーに向かおうとしたけどガイとイオン、そして私の体調を考慮して一晩、休息を取ることにした。