24話 水の都で心に秘めた想いを綴る
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「本当に何もされませんでしたか?」
「ですから何もありませんって」
ガイたちがいる宿に向かうために宮殿を後してからずっとこのやりとり。側で聞いていたルークたちも私同様にうんざりした表情を浮かべている。まさかジェイドのことを聞かれたとは言えず、旅に不自由がなかったとかまぁ他愛もないことしか聞かれていないと言っても信用してくれない。どうやらさっき俯いていた私が泣いていたように見えたみたいで、ピオニーが泣かせたと思ったみたい。
「何度言ったら分かってくれるの……」
「それだけ真咲のことが心配だという事よ」
げんなりしているとティアがぽんっと肩に手を置く。心配って……何の?別に心配させるようなことはしてないんだけど。ピオニーに何かされるとか?何かと聞かれたら困るけど、なんであれ話の内容は言えない。
「真咲がいなくなった後のジェイド、怖かったぜ」
「ルーク?何か言いましたかぁ?」
先を歩くルークが振り返りそう言うと、にっこりと笑顔のジェイドが側に行く。それを見て顔面蒼白になったルークはダッシュで逃げ出す。更にジェイドは「ははっ、待ちなさい」と笑顔のまま追い掛ける。遠くからルークの「たーすーけーてー!」の悲鳴が響いた。
「元気な若人だなぁ」
「真咲、大佐みたいなことを仰ってますわよ」
走り去っていった二人を見てはぁ~と息を吐けばナタリアに突っ込まれた。ジェイドみたいって……すごく複雑なんだけどって思っていればトドメをさすかのようにティアが「年寄りみたいよ」と言い、私が撃沈された。
「と、ともかく。ガイたちのいる宿に急ごうか」
「そうね。そろそろ解呪も終わってると思うわ」
これ以上何か言われたら立ち直れないかも。ルークたちとだいぶ年が離れてるけどジェイドとだって同じくらい離れてるのに……年寄りみたいっていうのはかなり大ダメージだよ。最近は忘れてたけど私と年が一番近くてガイなんだよね。それでも五才も違うけど。あ、やばっ……だんだん虚しくなってきた。