24話 水の都で心に秘めた想いを綴る
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「へ、陛下!いきなり何を!?」
「ん?ああ、あいつが珍しく人に親身になってるからな」
ジェイドの奴が誰かに関心持つなんて……ネビリム先生以来だからな。少し言いづらそうにピオニーは言った。今の起きていることを物語として知っているからと言って、ネビリム先生のことも知っているのか不安だったのだろう。
「……私は、ネビリムさんのような立派な人間じゃありません」
ジェイドは今でも彼女を尊敬している。きっと彼が尊敬する少ない人間なの一人だ。そんな人と同等に見られるなんてありえない。
「っても先生でもあいつを変えきることは出来なかった。でも、お前は……」
「私は!……っ、そんな…あの人に、そんな風に思って貰える人間じゃないです」
ジェイドだけじゃない。誰からもそんな風に言って貰う資格はない。ルーク同様、私は永遠に後悔し続ける。一生掛かっても消えることのない罪を背負っていくんだ。
「真咲……お前……」
ソファーから立ち上がったピオニーが私の前に来る。ぽんと肩に手を置き何か言いかけた。けどすぐに肩に乗った彼の手の重さがなくなり、後ろの方に何か気配を感じた。
「陛下ぁ。何しているのですか?」
「なっ!お前…勝手に人の部屋に入ってんだ!」
後ろからの声にはっと顔を上げれば、私の後ろにジェイドが立っていてピオニーが私の肩に置いた手を掴んでいた。何だろう……すごく怖いような…その黒い笑み。
「何をしているですか?まさか、泣かせてたりしてませんよねぇ」
「してねぇよ…ったく……ああもう、話は終わった。さっさと行け」
説明するのも面倒だと言わんばかりにしっ!しっ!と手を振る。
「言われなくても行きますよ。あなたもさっさと議会を招集して下さい」
と、私の肩を抱いて部屋の出口へと歩き出す。訳が分からない私は「えっ?えっ?」と二人の顔を交互に見比べ、結局はジェイドに連れて行かれるがままピオニーの部屋を後にした。